minivelo randonnee field

自然派サイクリストときどきサーファーです。2018年からブロンプトンオーナー。2019年にbirdyのオーナーになってから鈴鹿エンデューロに参戦しました。現在、合計4台のミニベロを所有、ミニベロランドナーで自然観察、登山、キャンプなどアウトドアな活動をしています。是非、Instagramのフォローお願いします。

マタギに学ぶ登山技術

マタギに学ぶ登山技術*1


工藤 隆雄(著), 木部 一樹 (イラスト) :マタギに学ぶ登山技術 、山と溪谷社、2008年





【TRAVEL JAPAN】Meet the Local Hunter in Japan

マタギという映画を中学校のときの映画会でみて、マタギの世界っていいなあって思いながら、ラジオで冬山遭難のニュースを毎朝聞くたびに、冬山って怖いということを頭のなかにうえつけてしまいました。冬山を歩くのに憧れながらも、もっぱら登山は夏というスタイルが定着してしまったのは少年時代のトラウマかもしれません。

ポイントをしぼれば

※山に入る前の準備は入念におこなう
※山に入ったら自然を壊さずに歩く
※軽快に歩くために不必要なものは持っていかない
※自然をありがたくいただく
※トラブルにあったときの知恵

マタギの装備や服装には前々から、どんなものをもっているのか?と興味津々
だったわけですが、装備は7つ道具をもっていく、服装は表にでてちょっと肌寒いくらい、なんて具合で、仕事だからかもしれませんが必要以外のものはもっていかない、歩き回るから必要以上に汗をかかないというわけなんですね。

いつか聞いたことがありますが、食料も米と味噌をもっていくだけであとは現地調達なんて具合。もっとも、米と味噌があれば、あとは魚と山菜をとってご飯のおかずにするということなんですね。

歩き方、登り方、降り方など参考になるというか、私が少年の頃にやっていたことですが、これは道がない場所を登り降りする時の話で、悪路でも整備された登山道でもルートがあるところでは真似ができないなあって感じました。

寒さよりも濡れを防ぐというのは納得。汗でも雨でも濡れたら体温を奪われてどうしようもないですから・・・。

まず、マタギのチームワークは厳しい掟で統率されているということだそうです。パーティーで登山する方々はぜひ参考にしてほしいと感じました。


特に、トラブルになったときの対応方法は知っておいたほうがいいもの。
この本ではベタですが、
落ち着く→一服する(^。^)y-.。o○
落ち着いてから→食べれる山草や 怪我をしたときは、きく薬草をみつける
焚き火をする→濡れていても着火できる方法~これは知っていました
釣り道具を持っていく→マタギは非常食に滝壺へイワナを放すみたいです
クマにあったときは?→クマ、ヘビ、ハチでも生態を知ればよい
ガスにまかれたときは→必ず1日三回は晴れるので動き回らない
といっています。

・・・冷静になれるかどうかですが、もともとマタギは登山道ではなく普通の人なら遭難するというような道なき道をいくものなので一緒にはできませんね。ただ、こういうときは、このような方法があるからと常に実践するかしているといざというときに役立つでしょう。知っているかどうかは生死をわけます。

マタギのいるところ(かつていたところ)は、面白いところが多くて、私のフィールドである沢内村もかつて沢内マタギがいたという有名なところです(あ現在のところ沢内マタギは絶滅)。こういう場所は自然が豊かで、川の水も飲むこともできますし、非常食は川のなかにうようよ泳いでたり、林のなかで簡単に調達できます。登山でいく山岳地帯や周辺の山がそのような場所であるとは限りないので(ほぼ自給自足は無理でしょう)、話半分に読んだほうが無難だと思いました。

面白いのは面白いですが、普通に真似をしたら一般の人では即遭難なんてことになりかねないので、こういう世界があるということでとどめておくべきなんでしょう。本は本の世界で実用書ではないということですね。




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*1:【工藤 隆雄(著), 木部 一樹 (イラスト) :マタギに学ぶ登山技術 、山と溪谷社、2008年】 https://honto.jp/