minivelo randonnee field

自然派サイクリストときどきサーファーです。2018年からブロンプトンオーナー。2019年にbirdyのオーナーになってから鈴鹿エンデューロに参戦しました。現在、合計4台のミニベロを所有、ミニベロランドナーで自然観察、登山、キャンプなどアウトドアな活動をしています。是非、Instagramのフォローお願いします。

アウトドア・ライフ入門

アウトドア・ライフ入門*1

f:id:randonneefield:20210201004548j:plain

昭和58年発行とあるから30年前の古書になるのでしょうか?アウトドアライフを楽しむためにどのようなスタイルがあるのかを紹介した本です。この本が面白いのは、登山、キャンプ、釣り、カヌー、自転車、写真、バイク・・・(モンベルのパンフレットに掲載されているものを、パタゴニアのパンフのエッセイを付け加えたというとわかりやすいかもしれません)といったアウトドアを紹介するだけではなく、それぞれにどのような楽しみ方があるか話題を読者に提起して、読者が端から深めていくきっかけづくりをしているというところにあります。

著者が訴えたいことは「自然の中にこそ自由がある。自然と対話することで自由を得ることができる」ということです。日が暮れても山にいれば=遭難という現実もありますが、暗闇のなかでの自然と対話することで、自然のなかにある自分の存在を得ることもできるということを言っています。

アウトドアの基本として著者は、家をでたとき、第1歩として「歩く」ということからはじめることをすすめています。歩き→自転車→バイクや自動車 と、自分のスタイルや楽しみにあわせて、活動がどんどん広がっていくすばらしさを説いているような気がします。

著者はある場面でこのようなコメントをつけています。

「幕営がベストだが小屋でもよいから自然に泊まろう。よりいっそう自然に近づくことができるのだから。通り過ぎては惜しいところが多いのだ。」

トレランなみに駆け足でピークハントしたり。パーティーがばらばらになったり。山のなかで宴会をしたり・・・。百名山コレクト。登山ツアー、学校登山、山コン...。週末のたびに山が荒らされて、山に登るたびに山がかわいそうだと思うことが度々あります。

30年の間にファッションも装備も進化しました。かつては口こみで得ていた情報もいまやネットワークで情報が瞬時に伝わる時代になって、考え方や登山スタイルも、この本が出版された当時からは大きく変化しています。


しかし、家のドアをあければアウトドア!という思想的なところは昔も今もなんら変化していないのではないのでしょうか。アウトドアにある決まりやルール。人や自然に迷惑をかけんこと。あとは、自由そのもの。いつしか、自由であることを忘れかけているような気がします。


夏休みの読書感想文になってしまいましたが、かつては神聖な領域であった山に登るということ。現代社会にあって、登山が俗世間に風化していることを、昔と今は違うから、と一笑するのはいかがかと。ビギナーからベテランまで考えさせられる一冊です。




最後にクリックしていただけたら嬉しいです


にほんブログ村 アウトドアブログへ